海雲寺と品川寺


霎時施(しぐれときどきほどこす)...時雨がときどき降る頃.


昨日は「霎時施」.
昨夜から今朝にかけて,雨.暦どおり時雨(しぐれ)が降るようになりました.

品川寺の南どなりに,海雲寺という小さな寺がある.
この寺の境内にある千体荒神堂は,
「霊験あらたか......」
だというので,参詣の人びとが絶えぬ.
池波正太郎 鬼平犯科帳新装版(二十)「顔」)

土曜の昼の千体荒神堂は参詣客は誰もいませんでした.

海雲寺の隣には,住友不動産の「パークスクエア南品川」が建築中.

「平蔵地蔵」.長谷川平蔵の地蔵ではありません.

鈴ヶ森刑場の番人だった,こじきの平蔵さんが財布を拾った.正直者だった平蔵さんは,財布を届けて持ち主の侍に感謝された.ところが,仲間のこじきに,それだけの大金があれば,みんなで普通の暮らしに戻ることができたのにと責められて,宿を追い出されて凍死した.それをはかなんだ侍が,遺体をねんごろに葬って祀った.ということが石碑に書いてありました.鉄道の開通に伴い,塚が壊されるところを,当時の海雲寺の住職さんが境内に移築したそうです.

井上惣助が住んでいるらしい家は,品川寺の鐘撞堂の南側の木立に接したところにあって,小さいながらも中二階がついている.
品川寺の境内との境には塀も垣根もないので,鐘撞堂のうしろからも家の前へ出られる.
池波正太郎 鬼平犯科帳新装版(二十)「顔」)

品川寺(ほんせんじ)と海雲寺はとなりあっており,旧東海道品川寺,海雲寺に囲まれる形で小さなアパートがたっていました.このアパートを井上惣助の家と決定(^^;;).

品川寺の境内を歩いていると,ツアーらしい団体が歩いて到着.東海道または品川宿の徒歩ツアーなのかな?

品川寺山門

品川寺の大銀杏


この後,泊まりの仕事をしに会社へ.
日曜の朝は,仕事を終え,雨上がりの朝もやの中を旧東海道を,30分ほど散歩し,品川へ.
雨上がりの旧東海道はなかなか気持ちのいいものでした.